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第3章 原産地規則

この章の規定の適用上、
(a) 「権限を与えられた機関」とは、第3・15条1に規定する原産地証明書の発給について責任を負う権限のある政府当局その他団体をいう。
注釈 日本国については、
(i) 権限を与えられた機関は、経済産業省又はその後継機関である。
(ii) 経済産業省は、日本国の権限を与えられた機関として、第3・15条1に規定する原産地証明書の発給について他の発給機関(以下「他の発給発給機関」という。)を特定することができる。
(b) 「当該締約国の工船」又は「当該締約国の船舶」とは、それぞれ、次の(i)から(ⅲ)までの全ての要件を満たす工船又は船舶をいう。
(i) 当該締約国において登録されていること。
(ii) 当該締約国の旗を掲げて航行すること。
(iii) 次のいずれかの条件を満たすこと。
(A) 両締約国の国民が50パーセント以上の持分を所有していること。
(B) 当該締約国に本店及び主たる営業所を有する法人が所有していること。
(C) 当該締約国の区域内においてのみ裸用船契約に基づいて操業する許可を当該締約国政府によって与えられていること。
(c) 「代替性のある産品」又は「代替性のある材料」とは、それぞれ、同一の技術的及び物理的特性を有し、かつ、種類及び商業上の品質が同一である結果として相互に交換することが可能な産品又は材料であって、原産品であるか否かを決定する上で目視による検査に基づき、それぞれを区別することができないものをいう。
(d) 「一般的に認められる会計原則」とは、資産又は負債として記録すべき財産又は責務、記録すべき資産及び負債の変化、資産及び負債並びにそれらの変化についての算定方法、開示すべき情報の範囲及び開示の方法並びに作成すべき財務書類につき、締約国において特定の時に、一般的に認められている会計原則又は十分に権威のある支持を得ている会計原則をいう。それらの規準は、一般に適用される概括的な指針をもって足りるが、詳細な手続及び慣行であることを妨げない。
(e) 「輸入者」とは、輸入締約国産品を輸入する者をいう。
(f) 「間接材料」とは、他の産品生産、試験若しくは検査に使用される産品(当該他の産品に物理的に組み込まれないものに限る。)又は他の産品生産に関する建物の維持若しくは設備の稼働のために使用される産品をいい、次のものを含む。
(i) 燃料及びエネルギー
(ii) 工具、ダイス及び鋳型
(iii) 設備及び建物の維持のために使用される予備部品及び産品
(iv) 生産の過程で使用され、又は設備及び建物の稼働のために使用される潤滑剤、グリース、コンパウンド材その他の産品
(v) 手袋、眼鏡、履物、衣類並びに安全のための設備及び備品
(vi) 試験又は検査に使用される設備、装置及び備品
(vii) 触媒及び溶剤
(viii) 他の産品に組み込まれていないその他の産品であって、当該他の産品生産における使用が当該産品の一部であると合理的に示すことができるもの
(g) 「材料」とは、他の産品生産に使用される産品という。
(h) 「原産材料」とは、この章の規定に従って原産品とされる材料をいう。
(i) 「輸送用及び船積み用のこん包材料及びこん包容器」とは、産品を輸送中に保護するために使用される産品であって、第3・13条に規定する小売用のこん包材料及びこん包容器以外のものをいう。
(j) 「関税上の特恵待遇」とは、第2・4条(物品の貿易―関税の撤廃又は引下げ)1の規定に従って原産品について関税を適用することをいう。
(k) 「生産」とは、産品を得る方法をいい、製造、組立て、加工、成育、栽培、繁殖、採掘、抽出、収穫、漁ろう、わなかけ、採集、収集、狩猟及び捕獲を含む。
この協定の適用上、次のいずれかの産品であって、この章を規定する他の全ての関連する要件を満たすものは、締約国原産品とする。
(a) 当該締約国において完全に得られる産品であって、次条に定めるもの
(b) 当該締約国原産材料のみから当該締約国において完全に生産される産品
(c) 1又は2以上の生産者によって一方又は双方の締約国において完全に各工程が行われた結果として第3・4条の要件を満たす産品であって、当該産品生産の最終工程(第3・7条に規定する作業を除く。)が輸出締約国において行われたもの
(d) この章の規定に基づいて原産品とされるその他の産品
前条(a)の規定の適用上、次に掲げる産品は、締約国において完全に得られる産品とする。
(a) 生きている動物であって、当該締約国の区域内(当該締約国の領海外の海を除く。)において生まれ、かつ、成育されたもの
(b) 当該締約国の区域内(当該締約国の領海外の海を除く。)において、狩猟、わなかけ、漁ろう、採集又は捕獲において得られる動物
(c) 当該締約国の区域内において生きている動物から得られる産品
(d) 当該締約国の区域内において収穫され、採取され、又は採集される植物、菌類及び藻類
(e) 当該締約国の区域内(当該締約国の領海外の海底又はその下を除く。)から抽出され、又は得られる鉱物その他の天然の物質((a)から(d)までに規定するものを除く。)
(f) 当該締約国の船舶より、両締約国の領海外の海から得られる水産物その他の産品
(g) 当該締約国の工船上で(f)に規定する産品から生産される産品
(h) 当該締約国又は当該締約国の者により、当該締約国の領海外の海底又はその下から得られる産品。ただし、当該締約国が、国際法に基づき、当該海底又はその下を開発する権利を有することを条件とする。
(i) 当該締約国において収集される産品であって、本来の目的を果たすことができず、回復又は修理が不可能であり、かつ、処分又は原材料の回収にのみ適するもの
(j) 当該締約国における製造若しくは加工の作業又は消費から生ずるくず及び廃品であって、処分又は原材料の回収にのみ適するもの
(k) 本来の目的を果たすことができず、かつ、回復又は修理が不可能な産品から、当該締約国において回収された原材料
(l) 当該締約国の区域内において(a)から(k)までに規定する産品のみから得られ、又は生産される産品
1 第3・2条(c)の規定の適用上、産品は、附属書2(品目別規則)に定める適用可能な品目別規則に合致する場合には、締約国原産品とする。
2 1の規定の適用上、使用された材料について関税分類の変更又は特定の製造若しくは加工の作業が行われることを求める規則は、非原産材料についてのみ適用する。
3 必要な関税分類の変更又は特定の製造若しくは加工の作業が行われない産品については、次のいずれかの場合には、締約国原産品とみなす。ただし、当該産品原産品とされるためのこの章に定める他の全ての関連する基準を満たすことを条件とする。
(a) (b)に規定する産品以外の産品については、当該産品生産において使用された非原産材料(必要な関税分類の変更又は特定の製造若しくは加工の作業が行われていないものに限る。)の総額が、当該産品の本船渡しの価額の10パーセント以下である場合
(b) 統一システムの第50類から第63類までの各類に分類される産品については、当該産品生産に使用された非原産材料(必要な関税分類の変更が行われていないものに限る。)その総重量が当該産品の総重量の10パーセント以下の場合
4 3の規定は、統一システムの第1類から第24類までの各類に掲げる産品については、適用しない。ただし、当該産品生産に使用する非原産材料が、この条の規定に従って原産品とされる産品と異なる号に掲げられる場合を除く。
5 もっとも、産品生産に使用された非原産材料の価額を算定するに当たっては、3に規定する非原産材料の価額を含める。
1 前条1の規定の適用上、附属書2(品目別規則)に定める品目別規則において付加価値基準を用いる場合には、2の規定に従って算定される産品原産資格割合が当該産品品目別規則に定める割合以上であることを要件とする。
2 産品原産資格割合は、次の計算式により算定する。
      FOBVNM
QVC =——————————————×100
        FOB
この場合において、
QVC」とは、100分率で表示される産品原産資格割合をいう。
FOB」とは、3に規定する場合を除くほか、輸送の方法を問わず、産品の買手から当該産品の売手に支払われる当該産品の本船渡しの価額をいう。ただし、当該産品が輸出される際に軽減され、免除され、又は払い戻された国内税を含まない。
VNM」とは、産品生産において使用される全ての非原産材料の価額をいう。
3 (a) 産品の本船渡しの価額は存在するが、その価額が不明で確認することができない場合には、2に規定するFOBは、当該産品の買手から当該産品生産者への確認可能な最初の支払に係る価額に調整される価額又は関税評価協定第1条から第8条までの規定に従って決定される価額とする。
(b) 産品の本船渡しの価額が存在しない場合には、2に規定するFOBは、関税評価協定第1条から第8条までの規定に従って決定される価額とする。
4 2の規定の適用上、締約国における産品生産に使用される非原産材料の価額は、次のいずれかの価額とする。
(a) 関税評価協定に従って決定される価額であって、当該産品生産者が所在する締約国の輸入港に当該非原産材料を輸送するために要する運賃、適用な場合の保険料、こん包費その他の全ての費用を含むもの
(b) 当該非原産材料の価額が不明で確認することができない場合には、当該非原産材料についての当該締約国における確認可能な最初の支払に係る価額。ただし、当該非原産材料供給者の倉庫から当該産品生産者の所在地まで当該非原産材料を輸送するために当該締約国において要する運賃、保険料、こん包費その他の全ての費用及び当該輸送に関して当該締約国において要する他の費用(一般的に認められており、かつ、確認可能なものに限る。)を除外することができる。
5 2の規定の適用上、産品非原産材料の価額には、当該産品生産に当たって使用される当該締約国原産材料生産において使用される非原産材料の価額を含めない。
6 2の規定の適用上、いずれかの締約国において生産される非原産材料の価額は、当該非原産材料に含まれる材料であって、いずれかの締約国原産材料ともされないものの価額に限定することができる。
7 5及び6の規定は、5及び6に規定する材料の価額を証明する書面の証拠がある限りにおいて、産品に含まれる材料の価額の算定については適用することができる。
8 3(b)又は4(a)の規定の適用上、産品又は非原産材料の価額を決定するに当たり、関税評価協定は、産品又は非原産材料の国内での取得(国内での商取引の場合を含む。)について準用する。
産品が一方の締約国原産品であるか否かを決定するに当たり、当該一方の締約国において当該産品生産するための材料として使用される他方の締約国原産品は、当該一方の締約国原産材料とみなすことができる。
1 産品は、次の作業が行われたことのみを理由として輸出締約国原産品とはならない。
(a) 輸送又は保管の間に産品を良好な状態に保存することを確保する作業(例えば、乾燥、冷凍、塩水漬け)その他当該作業に類する作業
(b) 改装及び仕分
(c) 組み立てられたものを分解する作業
(d) 瓶、ケース及び箱に詰めることその他の単純な包装作業
(e) 統一システムの解釈に関する通則2(a)の規定に従って一の産品として分類される部品及び構成品の収集
(f) 物品を単にセットにする作業
(g) 産品を物理的に変更することなく単に再分類する作業
(h) (a)から(g)までに規定する作業の組合せ
2 1の規定は、附属書2(品目別規則)に定める品目別規則に優先する。
次のいずれかの場合には、産品は、原産品とみなさない。
(a) 輸出締約国の区域外において引き続き生産その他の作業(輸入締約国の要件を満たすための再こん包及びラベルの貼替え、積送される貨物の分割、積卸し、蔵置並びに当該産品を良好な状態に保存するため又は輸入締約国に輸送するために必要なその他の作業であって、産品の積替え及び一次蔵置の間に行われるものを除く。)が行われる場合
(b) 産品が1又は2以上の第三国にある間、当該産品が当該第三国の税関管理の下に置かれていない場合
1 第3・2条から第3・7条までの関連規定の要件を満たし、かつ、統一システムの解釈に関する通則2(a)の規定に従って完成品として分類される産品については、組み立ててないか又は分解してある状態で一方の締約国に他方の締約国から輸入される場合であっても、当該他方の締約国原産品とみなす。
2 締約国において組み立ててないか又は分解してある産品材料から組立てられる産品であって、当該材料が統一システムの解釈に関する通則2(a)の規定に従って完成品として分類される産品として当該締約国の輸入されるものについては、当該締約国原産品とみなす。ただし、組み立ててないか又は分解してある産品非原産材料が組み立ててないか又は分解してある形態ではなく個別に当該締約国に輸入されていたならば、当該産品が第3・2条から第3・7条までの関連規定の適用される要件を満たしていたであろう場合に限る。
1 在庫において混在している締約国原産材料及び非原産材料から成る代替性のある材料産品生産に使用される場合において、当該産品が当該締約国原産品であるか否かを決定するときは、これらの材料が当該締約国原産材料であるか否かについては、当該締約国において一般的に認められている会計原則に基づく在庫管理方式に従って決定することができる。
2 締約国原産品及び非原産品から成る代替性のある産品が在庫において混在している場合において、これらの産品が在庫において混在している当該締約国において輸出に先立っていかなる生産工程も経ず、又はいかなる作業(積卸し又はこれらの産品を良好な状態に保存するための他の作業を除く。)も行われないときは、これらの産品が当該締約国原産品であるいか否かについては、当該締約国において一般的に認められている会計原則に基づく在庫管理方式従って決定することができる。
産品生産に使用される間接材料については、当該産品生産される締約国原産材料とみなす。
1 産品生産に使用された全ての非原産材料について附属書2(品目別規則)に定める関連する関税分類の変更又は特定の製造若しくは加工の作業が行われたか否かを決定するに当たり、当該産品と共に納入される附属品、予備部品又は工具であって、当該産品の標準的な附属品、予備部品又は工具の一部を成すものについては、次の(a)及び(b)の要件を満たす場合には、考慮しない。
(a) 当該産品と共に納入される附属品、予備部品又は工具が仕入書において当該産品とは別に記載されるか否かにかかわらず、当該附属品、予備部品又は工具に係る仕入書が当該産品の仕入書と別立てにされないこと。
(b) 当該産品と共に納入された附属品、予備部品又は工具の数量及び価額が当該産品について慣習的なものであること。
2 産品原産資格割合の要件の対象となる場合には、当該産品原産資格割合を算定するに当たり、附属品、予備部品又は工具の価額を、場合に応じて原産材料又は非原産材料の価額として考慮する。
3 附属品、予備部品若しくは工具が当該産品について慣習的なものでない場合又は当該附属品、予備部品若しくは工具に係る仕入書が当該産品の仕入書と別立てにされる場合には、当該附属品、予備部品又は工具は、原産性の決定に当たり、別個の産品とみなす。
1 産品の輸送用及び船積み用のこん包材料及びこん包容器については、産品原産品であるか否かを決定するに当たって考慮しない。
2 産品生産に使用された全ての非原産材料について附属書2(品目別規則)に定める関連する関税分類の変更の要件を満たしているか否かを決定するに当たり、当該産品の小売用のこん包材料及びこん包容器については、当該産品に含まれるものとして分類される場合には、考慮しない。
3 産品原産資格割合の要件の対象となる場合には、当該産品原産資格割合を算定するに当たり、当該産品の小売用のこん包材料及びこん包容器を、場合に応じて原産材料又は非原産材料として考慮する。
この章の規定の適用上、次のいずれかの文書を原産地に関する証拠書類とする。
(a) 次条に規定する原産地証明書
(b) 第3・16条に規定する原産地証明文書
1 輸出締約国の権限を与えられた機関又は他の発給機関は、輸出締約国に所在する輸出者生産者又は当該輸出者若しくは生産者の責任の下で権限を与えられた代理人が書面による申請を提出した後、原産地証明書を発給する。
2 原産地証明書について、次のとおりとする。
(a) 原産地証明書に記載される産品原産品であることを明記する。
(b) 1又は2以上の産品に関して発給するものとし、種々の産品を含めることができる。
(c) 印刷によるもの又は両締約国が合意する他の媒体によるものとする。
(d) 附属書3(原産地に関する証拠書類の基本的な記載事項)に定める基本的な記載事項を含める。
(e) 発給された日から1年間有効なものとする。
(f) 両締約国が別段の合意をする場合を除くほか、1回限りの輸入について適用されるものとする。
3 締約国輸出者産品生産者でない場合には、当該輸出者は、次のいずれかのものに基づいて原産地証明書の発給を申請することができる。
(a) 当該産品生産者が提供する情報に基づく当該産品原産品であるとの当該輸出者が有する知識
(b) 当該産品原産品であるとの書面又は電子的手段による申告であって、当該産品生産者が提供するもの
(c) 当該産品原産品であるとの書面又は電子的手段による申告であって、当該輸出者の要請により、当該産品生産者が輸出締約国の権限を与えられた機関又は他の発給機関に直接かつ任意に提供するもの
4 各締約国は、次のことを確保するため、権限を与えられた機関又は他の発給機関が、原産地証明の申請に際して適正な審査を行うことを定める。
(a) 当該原産地証明書に記載される産品原産品であること。
(b) 当該原産地証明書に含まれる記載内容が、提出された補助的な文書の記載内容に相当するものであること。
5 輸入締約国の税関当局は、原産地証明書の有効期間の満了の日の後に当該原産地証明書が提出される場合において、提出のための期限を遵守することができないことが不可抗力その他の輸出者生産者又は輸入者にとってやむを得ない正当な原因によるものであるときは、当該輸入締約国の法令又は行政上の手続に従って、当該原産地証明書を受理することができる。
6 一方の締約国は、この協定の効力発生の日に、他方の締約国に対し、原産地証明書の様式の見本及び自国の権限を与えられた機関又は他の発給機関の名称、住所、代表者の署名の見本、公の印章の図案その他の両締約国が合意する詳細を提供する。その後の変更については、速やかに通報する。
1 第3・14条(b)に規定する原産地証明文書は、産品の輸入者、輸出者又は生産者が、この条の規定に従い、次のいずれかのものに基づいて作成することができる。
(a) 当該産品原産品であることを示す当該輸入者、輸出者又は生産者が有する情報
(b) 原産地証明文書が輸入者によって作成される場合には、当該産品原産品である旨の輸出者又は生産者輸出者が当該産品生産者でないとき。)の書面又は電子的手段による申告に対する合理的な信頼
(c) 原産地証明文書輸出者によって作成される場合において、当該輸出者が当該産品生産者でないときは、当該産品原産品である旨の生産者の書面又は電子的手段による申告に対する合理的な信頼
2 原産地証明文書については、次のとおりとする。
(a) 原産地証明文書に記載される産品原産品であることを明記する。
(b) 1又は2以上の産品に関して作成するものとし、種々の産品を含めることができる。
(c) 印刷によるもの又は電子的な手段によるものとする。
(d) 附属書3(原産地に関する証拠書類の基本的な記載事項)に定める基本的な記載事項を含める。
(e) 作成された日から1年間有効なものとする。
(f) 両締約国が別段の合意をする場合を除くほか、1回限りの輸入について適用されるものとする。
3 輸入締約国の税関当局は、原産地証明文書の有効期限の満了の日の後に当該原産地証明文書が提出される場合において、提出のための期限を遵守することができなかったことが不可抗力その他の輸出者生産者又は輸入者にとってやむを得ない正当な原因によるものであるときは、当該輸入締約国の法令又は行政上の手続に従って、当該原産地証明文書を受理することができる。
4 一方の締約国は、この協定の効力発生の日に、他方の締約国に対し、原産地証明文書の様式を見本を提供する。当該様式のその後の変更については、速やかに通報する。
1 関税上の特恵待遇の要求は、原産地に関する証拠書類によって裏付けられるものとする。
2 この章に別段の定めがある場合を除くほか、輸入締約国は、輸出締約国から輸入される産品について、次の全ての条件が満たされる場合には、関税上の特恵待遇を与える。
(a) 輸入者が輸入の際に関税上の特恵待遇を要求すること。
(b) 当該産品が輸出締約国原産品であること。
(c) 輸入者が輸入締約国の税関当局の要請に基づき、原産地に関する証拠書類及び適当な場合には当該産品原産品であることを示す他の証拠を当該輸入締約国の法令に従って提出すること。
注釈1 輸入者が原産地証明書の原本を保有していることを条件として、当該輸入者は、関税上の特恵待遇の要求に当たり、輸入締約国の税関当局の要請に基づき、当該原産地証明書の写しを提出することができる。ただし、当該輸入締約国の税関当局が当該輸入者に対して当該原産地証明書の原本を提出させる権限を害するものではない。
注釈2 輸入者は、関税上の特恵待遇の要求に当たり、輸入締約国の税関当局の要請に基づき、原産地証明文書の写しを提出することができる。ただし、当該輸入締約国の税関当局が当該輸入者に対して当該原産地証明文書の原本を提出させる権限を害するものではない。
3 輸入者は、要求の基礎となる原産地に関する証拠書類が不正確な情報を含むと信ずるに足りる理由がある場合には、速やかに、輸入締約国の税関当局により求められる方法で輸入のための税関への申告書を修正し、及び納付すべき関税を納付すべきである。
4 輸出締約国原産品が1又は2以上の第三国を通過して輸入される場合には、輸入締約国は、自国の関係法令に従い、当該原産品について関税上の特恵待遇を要求する輸入者に対して、当該原産品が第3・8条に規定する原産品に関する要件を満たしていることについての証拠の提出を要求することができる。
5 各締約国は、輸入者が輸入締約国の法令に従い次の事項について申請することができることを定める。
(a) オーストラリアについては、輸入者が産品の輸入の際に関税上の特恵待遇を要求しない場合には、当該産品に関税上の特恵待遇が与えられなかった結果として超過して徴収された関税の還付。ただし、2(b)及び(c)に規定する要件が満たされていることを条件とする。
(b) 日本国については、輸入者が原産品の輸入の際に原産地に関する証拠書類を所持していない場合には、関税上の特恵待遇のための担保の支払による原産地に関する証拠書類の提出の一時的猶予。当該担保は、輸入締約国の税関当局に原産地に関する証拠書類を提出した際に解除される。
締約国は、次に規定する産品の輸入については原産地に関する証拠書類の提出を要求されないことを定める。ただし、当該輸入が第3・15条から前条までに定める原産地に関する証拠書類に係る義務を回避することを目的として行われ、又は準備されたと合理的に認め得る一連の輸入の一部を構成しないことを条件とする。
(a) オーストラリアについては、1,000オーストラリア・ドルを超えない課税価額又はオーストラリアが定める額を超えない課税価額の産品の輸入、日本国については10万円を超えない課税価額又は日本国が定める額を超えない課税価額の産品の輸入
(b) 輸入締約国が原産地に関する証拠書類に係る義務を免除した産品の輸入
締約国は、自国の法令に従って、誤りのある又は虚偽の原産地に関する証拠書類が使用され、又は送付されることを防止するための適当な措置を定め、又は維持する。
1 各締約国は、次のことを定める。
(a) 原産地証明書の発給を受け、原産地証明文書を作成し、又は第3・15条3(b)若しくは(c)若しくは第3・16条1(b)若しくは(c)に規定する書面若しくは電子的手段による申告を提出した輸出者又は生産者は、原産地に関する証拠書類の発給又は作成の対象である産品原産品であることを示すために必要な全ての記録を、輸出締約国の関係法令に従って、5年間保管する。
(b) 関税上の特恵待遇を要求する輸入者は、
(i) その関税上の特恵待遇の要求が原産地証明書又は輸出者若しくは生産者が作成した原産地証明文書によって裏付けられる場合には、産品の輸入に関して輸入締約国が要求する文書(当該原産地証明書又は当該原産地証明文書の原本又は写しを含む。)を、当該輸入締約国の関連法令に従って必要とされる期間保管する。
(ii) その関税上の特恵待遇の要求が当該輸入者が作成した原産地証明文書によって裏付けされる場合には、産品の輸入に関して輸入締約国が要求する文書(当該原産地証明文書の原本又は写し及び当該原産地証明文書の対象である産品原産品であることを示すために必要な他の全ての記録を含む。)を、当該輸入締約国の関連法令に従って必要とされる期間保管する。
(c) 輸出締約国の権限を与えられた機関又は他の発給機関は、原産地証明書に関する全ての関係文書を、当該輸出締約国の関係法令又は認定に係る要件に従って5年間保管する。
2 この条の規定に従って保管する記録には、電子的な記録を含むことができる。
1 両締約国は、この章の規定の適正な適用を確保するため、利用可能な資源の範囲内で、この協定及びそれぞれの国内の法令に従い、原産地に関する証拠書類についての情報を確認するために相互に支援する。
2 輸入締約国の税関当局は、一方の締約国に他方の締約国から輸入される産品原産品であるか否かを決定するため、次のいずれかの手段により確認手続を行うことができる。
(a) 輸入者に対し、情報を書面により要請すること。
(b) 輸出締約国の権限を与えられた機関又は税関当局に対し、当該輸出締約国の利用可能な資源の範囲内で原産地に関する証拠書類の有効性の確認を書面により要請すること。
(c) 輸出締約国輸出者又は生産者であって、前条1(a)に規定するものに対し、情報を書面により要請すること。
(d) 次条の規定に従って、輸出締約国輸出者又は生産者であって、前条1(a)に規定するものの施設に原産品であるか否かについての確認のための訪問を行うこと。
3 2(b)及び(c)の規定の適用上、輸入締約国の税関当局は、輸出締約国輸出者生産者、権限を与えられた機関又は税関当局に対し、書面による要請への回答のために、当該要請の受領の日から45日間又は両締約国が合意するその他の期間を与える。
4 輸入締約国の税関当局は、関税上の特恵待遇を受ける適格性について2の規定に基づく確認を6ヵ月以内に完了するよう努める。当該輸入締約国の税関当局は、2に基づく確認が完了したときは、次のものに対し、自己の決定並びに当該決定に係る法的根拠及び事実認定に関し書面による通報を行う。
(a) 2(a)から(c)までのいずれかの規定に基づき情報を書面により要請した場合には、情報の提供を要請された輸入者、輸出締約国輸出者生産者、権限を与えられた機関又は税関当局
(b) 2(d)の規定に基づき原産品であるか否かについての確認のための訪問を実施した場合には、輸出締約国並びに施設への訪問を受けた輸出者及び生産者
1 前条2(d)に規定する原産品であるか否かについての確認のための訪問は、輸出締約国が定める条件に従って実施される。
2 1に規定する原産品であるか否かについての確認のための訪問に先立ち、
(a) 輸入締約国は、輸出者又は生産者の施設への当該原産品であるか否かについての確認のための訪問に関し、この訪問の実施を希望する日の少なくとも40日前までに輸出締約国に対し書面による要請を行う。
(b) 輸出締約国は、(a)に規定する要請の受領の日から30日以内に、その要請を受領するか否かに関し、当該輸入締約国に対し書面により回答する。当該輸出締約国は、その施設への訪問を受ける輸出者又は生産者に対し、訪問を受けることについて同意するか否かの書面による回答を求める。
3 2(a)に規定する書面による要請には、次の事項に関する情報を含める。
(a) 当該要請を送付する税関当局を特定する事項
(b) 当該要請が送付される輸出者又は生産者の氏名又は名称
(c) 当該書面による要請が行われた日
(d) 訪問の実施を希望する日及び場所
(e) 要請する訪問の目的及び実施の範囲(原産地に関する証拠書類に記載された産品であって、確認の対象となっているものについて明記を含む。)
(f) 訪問に参加する輸入締約国の税関当局の職員の氏名及び官職
1 輸入締約国は、次の場合には、関税上の特恵待遇の要求を否認することができる。
(a) 産品がこの章に規定する要件を満たさない場合
(b) 産品輸出者生産者又は輸入者が、関税上の特恵待遇を得るための関連する要件を満たしていない場合又は満たさなかった場合
(c) 輸出締約国が、輸入締約国に対して、原産品であるか否かについての確認のための訪問の要請に関し、前条2(b)の規定に基づく書面による回答を行わない場合、又はその要請を拒否する旨の書面による回答を行う場合
(d) 関税上の特恵待遇の要求が原産地証明書又は輸出者若しくは生産者が作成した原産地証明文書によって裏付けられる場合において、輸入者及び輸出締約国輸出者生産者又は権限を与えられた機関のうちの1のものが、第3・21条の規定に基づく輸入締約国の税関当局による要請に対して産品が輸出締約国原産品であることを証明するために十分な情報を提供しないとき。
(e) 関税上の特恵待遇の要求が輸入者が作成した原産地証明文書によって裏付けられる場合において、第3・21条2(a)の規定に従い輸入締約国の税関当局に提供された情報が、産品原産品であることを証明するために十分でないとき。
2 輸入締約国は、第3・21条の規定に基づく原産品であることについての確認手続の対象となる産品について、この確認の期間中、関税上の特恵待遇を与えることを停止し、又は否認することができる。ただし、その停止は、適当な担保、手数料その他の課徴金又は税が支払われることを条件として、当該産品の引取りを妨げる理由となってはならない。
3 輸入締約国は、自国の関係当局が特定の生産者の特定の産品について関税上の特恵待遇を与えないとの決定を既に行っている場合には、当該産品がこの章の規定を満たすことが証明されるまで、当該産品の同種の産品のその後の輸入につき、関税上の特恵待遇の適用を停止し、又は否認することができる。
輸入締約国の税関当局は、仕入書が第三国で発給されたことのみを理由として、原産地に関する証拠書類の受理を拒否してはならない。
1 各締約国は、自国の法令に従い、この章の規定に従って自国に秘密のものとして提供された情報の秘密性を保持するものとし、また、当該情報を開示から保護する。
2 輸入締約国の税関当局がこの章の規定に従って入手した情報については、
(a) この章の規定の実施のために、当該輸入締約国の税関当局のみが利用することができる。
(b) 当該輸入締約国が裁判所又は裁判官の行う刑事手続において提示するために使用してはならない。ただし、当該情報が、当該輸入締約国の要請に基づき、外交上の経路又は輸出締約国の法令に従って設けられたその他の経路を通じて刑事手続における使用のために提供された場合には、この限りではない。
3 この条の規定は、情報を受領した輸入締約国の法令が当該情報の使用又は開示を要求する限りにおいて、その使用又は開示を妨げるものではない。当該輸入締約国は、可能な限り、輸出締約国に対しそのような開示について事前に通報する。
締約国は、この章の規定に関連する自国の法令の違反に対し、適当な罰則その他の措置を採用し、又は維持する。
1 輸入締約国の税関当局は、この協定の効力発生の日の後4ヵ月以内又は当該輸入締約国が認めるこれよりも長い期間内に、この協定の効力発生の日に次の状態にある輸出締約国原産品に対し、関税上の特恵待遇を与える。
(a) 当該輸出締約国から当該輸入締約国に向けて輸送中の原産品
(b) 税関管理(当該輸入締約国の税関当局により規制される倉庫においける一時蔵置を含む。)から引取りを許可されていない原産品
2 1の規定の適用上、第3・17条の規定を適用するものとし、この条の規定の適用上、原産地証明書を遡及して発給することができる。
1 両締約国は、この章の規定を効果的に実施し、及び運用するため、ここに原産地規則に関する小委員会(以下この条において「小委員会」という。)を設定する。
2 小委員会は、次のことを任務とする。
(a) 次のものに関し、検討を行い、及び必要な場合には合同委員会に対し適当な勧告を行うこと。
(i) この章の規定の実施及び運用
(ii) いずれかの締約国の提案による附属書2(品目別規則)の改正(統一システムの定期的な改正を反映する改正を含む。)及び附属書3(原産地に関する証拠書類の基本的な記載事項)の改正
(iii) 第1・12条(総則―実施取極)に規定する実施取極第2章の規定
(b) この章の規定に関する他のあらゆる問題であって両締約国が合意するものについて検討すること。
(c) 合同委員会に対し小委員会の所見を報告すること。
(d) 合同委員会が委任するその他の任務を遂行すること。
3 小委員会は、この協定の効力発生の後1年以内に、この章に関する見直しを開始する。当該見直しは、原産地証明制度の改善を重点に取り扱う。また、当該見直しは、特定の製造又は加工の作業に関する追加的な品目別規則を含めること及びこの協定の効力発生の時に特定の製造又は加工の作業に関する品目別規則の適用から除外されている産品に対し適用可能な規則の適用を拡大することを考慮する。小委員会は、両締約国締約国となる今後の協定に規定することになる規則が、適当な場合には、両締約国の合意により、この協定に組み込まれることを確保する。
4 小委員会は、両締約国政府の代表者から成るものとし、両締約国政府の代表者をその共同議長とする。
5 小委員会は、両締約国が合意する場所及び時期において並びに両締約国が合意する手段によって会合する。
1 国際協定の締結及び改正に関する各締約国の国内法上の手続に影響を及ぼすことなく、次に掲げる附属書に関する改正は、外交上の公文を両締約国政府が交換することにより行うことができる。
(a) 附属書2(品目別規則
(b) 附属書3(原産地に関する証拠書類の基本的な記載事項)
2 1に規定するいかなる改正も、両締約国が合意する日に効力を生ずる。