HS2022:第32.05項の解説
レーキ顔料は、動物性若しくは植物性着色料又は有機合成着色料(水に可溶性であるかないかを問わない。)をベース(一般に無機物で、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化アルミニウム、陶土、タルク、シリカ、けいそう土、炭酸カルシウム等)に固定(fixation)して得られる調製品で、水に不溶性のものである。
ベースに着色料を固定させる方法には、通常、次のようなものがある。
(1)着色料をベースの上にタンニン、塩化バリウム等の沈殿剤で沈着させるか又は着色料とベースを共沈させる。
(2)着色料溶液でベースを染色する。
(3)不溶性着色料を不活性ベースと機械的に緊密に混合する。
レーキ顔料は、無機元素が分子の一部を構成し、水に不溶の有機合成着色料の物品と混同してはならない。(例えば、それらの金属塩の形で不溶性にした有機合成着色料(すなわち、Sulphonated dyesのカルシウム塩、塩基性染料とりん、モリブデン及びタングステンの錯酸との塩)(32.04))レーキ顔料は、アゾ染料、アントラキノン誘導体の建染め染料、アリザリン染料等のように酸化に対して抵抗性が強く、これらは有機合成着色料(32.04)から得られる。主として印刷インキ、壁紙、油ペイントの製造に使用する。
また、レーキ顔料は、動物性又は植物性の有機着色料(32.03 項の物品)からも製造される。例えば、コチニールカルミンレーキがあるが、これは、一般にコチニールエキスの水溶液をみょうばんで処理して得られ、主として水彩絵の具の製造又はシロップ、菓子又はリキュールの着色料として使用する。また、ログウッドレーキ、イエローウッドレーキ、レッドウッドレーキ等がある。
これらは粉末状のものが多い。
この項には、レーキ顔料をプラスチック、ゴム、可塑剤その他の媒質に濃厚に分散させたものを含む。これらの分散物は、通常、小さな板状又は塊状であり、ゴム、プラスチック等の練込み着色の原料として使用する。
この項には、更にレーキ顔料をもととしたその他のある種の調製品で、物品(種類のいかんを問わない。)の着色に使用するもの又は着色調製品の成分として使用するものを含む。ただし、この類の注3の後段に掲げた調製品を含まない。
この項には、うるし(japan(or chinese)lacquer)を含まない(13.02)。
